アドオン方式
アドオン方式とは元本に金利を掛けて支払い回数で割った金額を元本を支払い回数で割った金額に加えて一回の支払額を算出する方式のことです。
支払額の算出が簡単になり、その場でソロバンや電卓で簡単に計算できるので便利なのですが、本来は、分割払いでは返済で元本が減った分だけ次回の返済までに発生する金利が減少するため、同じ金利ならアドオン方式の方が実質金利計算より金利の総額が大きくなり、お金を貸す側としては、「年×.×%(アドオン方式)」と表示すると実質金利より低い利率を表示しても実際に受け取る金利総額は変わらないという、トリックを使えます。
さて、ここまで読んでも、アドオン方式という言葉を初めて聞いた人なら一度ではきっとわからないと思います。
そのため、業者としては消費者側がわからないのを良いことに、いかにも低い金利でローンを組むかのように装うことができ、実際そのように使われてきたのがアドオン方式なのです。
そのため、昭和47年の割賦販売法改正の際にアドオン方式での金利の表示を禁止し実質金利のみを表示することが義務づけられました。
アドオン金利を使うと金利を安く見せたり、同じ金利なら元利合計額を高くできるので、悪徳金融業者は今でもアドオン方式で金利を表示したりしています。
現在、カード会社でアドオン方式で金利の表示をしているところは無いとは思いますが、「知らないと損をする」の典型的な例なので、この機会にぜひアドオン方式と実質金利違いを知っておきましょう。